月給・日給から時給を出す計算(電卓での求め方と例題)

月給・年間休日・1日の時間を入れると、月平均所定労働時間と時給、残業1時間あたりの目安がすぐ出ます。

公開 2026-10-15 文 柿本 和麻

月給・日給から時給を出す計算(電卓での求め方と例題)
X LINE Facebook Threads
この記事の答え 月給から時給を出すときは、月給 ÷ 月平均所定労働時間で計算します。
月平均所定労働時間 =(1年の日数 − 年間休日)× 1日の所定労働時間 ÷ 12
例:月給24万円・年間休日125日・1日8時間なら、(365 − 125) × 8 ÷ 12 = 160時間、240,000 ÷ 160 = 1,500円。
日給なら 日給 ÷ 1日の所定労働時間(12,000円・7.5時間なら1,600円)です。

月給・日給から時給を出す計算機

数字を入れるとすぐに時給と途中の式が出ます。月給の欄には、基本給と、時給の計算に入れる手当の合計を入れてください(どの手当を入れるかは下で説明します)。

1月給から時給

2日給から時給

割増の行は、時給を小数のまま1.25倍などにしてから1円未満を四捨五入した目安です。実際の支給額は会社の就業規則や契約で決まります。

月給から時給を出す計算方法

月給制では、月によって働く日数が変わります。2月と3月では出勤日の数が違うので、その月の日数で割ると、月ごとに時給が上下してしまいます。そこで1年をならした「月平均所定労働時間」を使います。所定労働時間とは、残業を含まない、就業規則や契約で決まっている働く時間のことです。

手順
① 1年の出勤日 = 365 − 年間休日(うるう年は366)
② 1年の所定労働時間 = ① × 1日の所定労働時間
③ 月平均所定労働時間 = ② ÷ 12
④ 時給 = 月給 ÷ ③

年間休日が120日・1日8時間なら (365 − 120) × 8 ÷ 12 ≒ 163.33時間、105日なら約173.33時間です。同じ月給でも、休みが多い会社ほど月の時間が少なくなるので、時給は高くなります。求人を比べるときに「月給は同じなのに時給にすると差がある」のはこのためです。

年間休日(1日8時間)月平均所定労働時間月給22万円の時給
105日約173.33時間約1,269円
115日約166.67時間1,320円
120日約163.33時間約1,347円
125日160時間1,375円

時給に入れる手当・入れない手当

月給に手当がついている場合、全部を足して割るわけではありません。残業代の単価を出すときは、労働基準法施行規則で決まっている手当を除きます。代表的なのは家族手当・通勤手当・別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時に払われる賃金・1か月を超えるごとに払われる賃金(賞与など)です。ただし、家族の人数や家賃に関係なく全員に同じ額を払う手当は、名前が「住宅手当」でも除けない場合があります。役職手当や資格手当などは、ふつう計算に入ります。

一方、最低賃金を下回っていないかを確かめるときは、除く手当の決まりが少し違い、精皆勤手当・通勤手当・家族手当や残業代そのものを除いて計算します。目的によって式に入れるものが変わる点に気をつけてください。

日給から時給を出す計算方法

日給制は、日給 ÷ 1日の所定労働時間で時給になります。日給12,000円で1日7.5時間なら、12,000 ÷ 7.5 = 1,600円です。日によって働く時間が違う場合は、1週間の1日あたりの平均の時間で割るのが基本です。日給に月給の部分が合わさっている場合は、それぞれで出した時給を足します。

1円未満の端数の扱い

割り算をすると1,269.23円のように1円未満の端数が出ます。行政の通達では、1時間あたりの賃金や割増賃金の1円未満は、50銭未満を切り捨て、50銭以上を1円に切り上げる処理が認められています(ふだんの四捨五入と同じ)。ただし、働く人に不利になる切り捨てだけの処理は問題になることがあります。どこで端数を処理するか(時給の段階か、残業代を掛けたあとか)で1円ずれることもあるので、会社の決まりを確認しましょう。

残業代の単価(時給×1.25)の基本

月給から出した時給は、残業代を計算するもとになります。法律で決まっている割増率の下限は次のとおりです。

働き方割増率(下限)時給1,500円の場合
時間外労働(法定の1日8時間・週40時間を超えた分)25%以上1,875円
時間外労働が月60時間を超えた分50%以上2,250円
深夜(22時〜翌5時)25%以上+375円
法定休日の労働35%以上2,025円

残業が深夜に及ぶと25%+25%で50%増し(1,500円なら2,250円)になります。所定労働時間が7時間の会社で8時間まで働いた1時間は、法定の時間内なので割増のない時給1,500円分のこともあります。勤務時間と給料をまとめて出したいときは時給計算・勤務時間計算のページが便利です。

電卓での押し方

月給24万円・年間休日125日・8時間なら、先に月の時間を出してメモ(M+)してから割るとまちがえにくくなります。

365 − 125 = 240 → × 8 = 1920 → ÷ 12 = 160 → M+
240000 ÷ MR = 1500
1500 × 1.25 = 1875(残業1時間の単価)

メモリーキーの使い方は電卓のM+・M−・MRの使い方でくわしく説明しています。

例題

答えは押すと開きます。上の計算機でも確かめられます。

例題1 月給22万円・年間休日105日・1日8時間。時給と残業1時間の単価は?
(365 − 105) × 8 ÷ 12 ≒ 173.33時間。220,000 ÷ 173.33… ≒ 1,269.23円 → 1,269円。残業は 1,269.23 × 1.25 ≒ 1,586.54円 → 1,587円(先に1,269円にしてから掛けると1,586円になり、1円ずれます)。
例題2 基本給20万円、住宅手当2万円(家賃に応じて支給)、通勤手当1万円。年間休日120日・8時間のとき、残業代の単価のもとになる時給は?
住宅手当(家賃に応じた額)と通勤手当は除くので月給は20万円。(365 − 120) × 8 ÷ 12 ≒ 163.33時間。200,000 ÷ 163.33… ≒ 1,224.49円 → 1,224円。
例題3 月給25万円・年間休日110日・1日7.5時間。時給は?
(365 − 110) × 7.5 ÷ 12 = 159.375時間。250,000 ÷ 159.375 ≒ 1,568.63円 → 1,569円。
例題4 日給9,000円・1日6時間。時給は?
9,000 ÷ 6 = 1,500円。

社労士さんの解説もあわせて読む

実務での考え方は、東京・足立区(北千住)の花田勝社会保険労務士事務所のブログ記事「月給を時給に換算する計算方法【計算式と具体例】欠勤控除・残業単価もわかる」がわかりやすくまとまっています。月給制・日給制・時給制それぞれの式、どの手当を入れてどれを外すかの整理、最低賃金のチェックと割増賃金の計算とで使い分ける考え方、給与計算の前に見直すチェックリストまで載っています。会社で給与計算を担当している方は、この記事の電卓で数字を確かめながら読むと理解が早いはずです。

この記事は計算のしかたの目安です。実際の賃金や残業代の扱いは就業規則・契約・個別の事情で変わります。詳しくは社会保険労務士などの専門家や、お近くの労働基準監督署に相談してください。

参考

関連する計算ページ

よくある質問

月給から時給を計算する方法は?
月給 ÷ 月平均所定労働時間 です。月平均所定労働時間は(365 − 年間休日)× 1日の所定労働時間 ÷ 12 で出します。月給24万円・年間休日125日・8時間なら 160時間で、時給は1,500円です。
その月の出勤日数で割ってはいけないのですか?
月ごとに出勤日数が違うため、その月の日数で割ると時給が毎月変わってしまいます。残業代の単価などには、1年をならした月平均所定労働時間を使うのが一般的です。
日給から時給を出すには?
日給 ÷ 1日の所定労働時間 です。日給12,000円・7.5時間なら1,600円。日によって時間が違うときは、1週間の1日あたりの平均の時間で割るのが基本です。
通勤手当や住宅手当も月給に入れて計算しますか?
残業代の単価を出すときは、家族手当・通勤手当・住宅手当などは除くのが原則です。ただし全員に同じ額を払う住宅手当などは除けない場合があります。最低賃金の確認では除く手当が少し違います。
時給に1円未満の端数が出たらどうしますか?
行政の通達では、1時間あたりの賃金の1円未満は50銭未満を切り捨て、50銭以上を切り上げる処理が認められています。会社の決まりも確認してください。
残業代の時給はいくらになりますか?
法定の時間外労働は時給の25%増し以上です。時給1,500円なら1時間1,875円。深夜(22時〜5時)の残業は50%増しで2,250円、法定休日の労働は35%増しで2,025円が下限です。
電卓で月給を時給にする押し方は?
365 − 125 = と押して240を出し、続けて × 8 ÷ 12 = で月の時間(160)を出して、M+で覚えます。次に 240000 ÷ MR = で1,500円になります。

ほかのコラム

コラム一覧へ 電卓のトップへ

最終更新:2026-10-15