速さの求め方(道のり・時間・時速の公式)
速さ・道のり・時間のうち2つを入れると残りが出る計算機つき。公式、単位換算、平均の速さ、文章題まで。
公開 2026-10-13 文 柿本 和麻

例:120kmを2時間で走ると、120 ÷ 2 = 時速60km。時速60kmで3時間走ると、60 × 3 = 180km。
時速を分速にするときは÷60、時速kmを秒速mにするときは÷3.6です。
速さ・道のり・時間の計算機
「求めるもの」を選び、残りの2つを入れると答えと途中の式が出ます。時間は「1時間20分」「1:20」「80分」「90秒」のように入れられます。数字だけのときは右で選んだ単位(時間・分・秒)として計算します。時間を求めるときは、答えを「○時間○分○秒」と小数の両方で表示します。
速さの求め方と速さの公式(3つ)
速さとは、「一定の時間あたりにどれだけの道のりを進むか」を表す量です。小学校の算数では5年生で、「単位量あたりの大きさ」の一つとして習います(文部科学省の小学校学習指導要領では、第5学年で「速さなど単位量当たりの大きさの意味及び表し方を理解し、それを求めること」が内容になっています)。1時間あたりに進む道のりが時速、1分あたりが分速、1秒あたりが秒速です。
速さの公式は、次の3つだけです。どれも「速さ」「道のり」「時間」の3つの量の関係で、2つが分かれば残りの1つが出せます。
速さを求める公式「速さ = 道のり ÷ 時間」は、「1時間(1分・1秒)あたりに何km(何m)進んだか」を出す割り算です。たとえば180kmを3時間で進んだなら、1時間あたり180 ÷ 3 = 60kmなので時速60kmです。逆に、時速60kmで3時間進めば60 × 3 = 180km進むので、道のりは掛け算になります。180kmを時速60kmで進むと、180 ÷ 60 = 3時間かかります。
「道のり」と「距離」は、算数ではほぼ同じ意味で使われます。厳密には、道のりは実際に通った道の長さ、距離は2地点をまっすぐ結んだ長さです。
速さの公式を使うときの3つの注意
- 単位をそろえる:時速(km/時)で計算するなら、道のりはkm、時間は「時間」に直します。分速mなら道のりはm、時間は分です。単位がばらばらのまま計算すると、答えが60倍や1000倍ずれます。
- 時間は小数か分数に直す:「1時間20分」をそのまま「1.2時間」としてはいけません。20分は1/3時間なので、1時間20分=4/3時間(約1.333時間)です(時間の表し方)。
- 答えに単位をつける:「60」ではなく「時速60km」「分速60m」のように、どの時間あたり・どの長さの単位かを必ず書きます。
はじき・きはじの図と使い方
3つの公式をまとめて覚える方法が「はじき」や「きはじ」の図です。「は」は速さ、「じ」は時間、「き」は距離(道のり)の頭文字です。「道のり」の「み」を使って「みはじ」と呼ぶこともあります。円を横線で上下に分け、下半分をさらに縦線で左右に分けて、上に「き」、左下に「は」、右下に「じ」を書きます。
横線は「÷」、縦線は「×」
使い方は、求めたいものを指でかくすだけです。残った2つの並び方がそのまま式になります。横線は割り算(上 ÷ 下)、縦線は掛け算(左 × 右)を表します。
は = き ÷ じ
(速さ=道のり÷時間)
き = は × じ
(道のり=速さ×時間)
じ = き ÷ は
(時間=道のり÷速さ)
はじきの計算でつまずかないコツ
はじき・きはじは便利な覚え方ですが、図だけに頼ると「なぜその式になるのか」が分からず、単位換算や平均の速さの問題で間違えやすくなります。おすすめは、図を使ったあとに「1時間あたり何km進む?」と言葉で確かめることです。「時速60kmで3時間なら、60kmが3回分で180km」と考えれば、掛け算になる理由が分かります。また、図に数字を入れる前に、単位がそろっているかを必ず確認しましょう。「分速○m」と「○時間」の組み合わせのままでは、はじきの式に入れても正しい答えになりません。
ちなみに、同じ形の図は割合の「くもわ」(比べられる量・もとにする量・割合)にも使われます。速さも割合も「1あたりの量」を考える計算なので、考え方は同じです。
速さ・道のり・時間の求め方の計算例
速さの求め方(時速・分速・秒速の出し方)
2時間30分 = 2.5時間
150 ÷ 2.5 = 時速60km
1.5km = 1,500m
1,500 ÷ 20 = 分速75m
100 ÷ 12.5 = 秒速8m(時速にすると 8 × 3.6 = 時速28.8km)
道のりの求め方(距離の出し方)
40分 = 40/60時間 = 2/3時間
45 × 2/3 = 30km
1時間15分 = 75分
80 × 75 = 6,000m = 6km
時間の求め方(かかる時間の出し方)
18 ÷ 12 = 1.5時間 = 1時間30分
2km = 2,000m
2,000 ÷ 80 = 25分
50 ÷ 40 = 1.25時間
0.25時間 = 0.25 × 60 = 15分 → 1時間15分
時間を求めると答えが小数の時間になることが多いので、最後に小数の部分に60を掛けて「分」に直します。上の計算機では、この直しまで自動で表示します。
時速・分速・秒速の換算と早見表
速さの単位換算は、時間の単位(時・分・秒)と長さの単位(km・m)の2つを別々に直すと間違えません。1時間=60分、1分=60秒、1時間=3,600秒、1km=1,000mです。
| 直し方 | 計算 | 例 |
|---|---|---|
| 時速 → 分速 | ÷ 60 | 時速60km = 分速1km = 分速1,000m |
| 分速 → 秒速 | ÷ 60 | 分速600m = 秒速10m |
| 時速 → 秒速 | ÷ 3,600 | 時速36km = 36,000m ÷ 3,600 = 秒速10m |
| 時速km → 秒速m | ÷ 3.6 | 時速72km ÷ 3.6 = 秒速20m |
| 秒速m → 時速km | × 3.6 | 秒速15m × 3.6 = 時速54km |
| 時速km → 分速m | × 1,000 ÷ 60 | 時速4.8km = 4,800m ÷ 60 = 分速80m |
| 分速m → 時速km | × 60 ÷ 1,000 | 分速75m × 60 = 4,500m = 時速4.5km |
「時速kmを秒速mにするときは3.6で割る」のは、1km=1,000m、1時間=3,600秒なので、1,000 ÷ 3,600 = 1/3.6 になるからです。覚えておくと時速計算がぐっと速くなります。
時速○kmは秒速○m? 早見表
| 時速 | 分速 | 秒速 | 目安 |
|---|---|---|---|
| 3.6km | 60m | 1m | ゆっくり歩く |
| 4km | 約66.67m | 約1.11m | ふつうに歩く |
| 4.8km | 80m | 約1.33m | 不動産広告の「徒歩1分」 |
| 10km | 約166.67m | 約2.78m | ジョギング |
| 15km | 250m | 約4.17m | 自転車 |
| 18km | 300m | 5m | |
| 36km | 600m | 10m | 100m走のトップ選手 |
| 40km | 約666.67m | 約11.11m | |
| 54km | 900m | 15m | |
| 60km | 1,000m | 約16.67m | 一般道の法定速度 |
| 72km | 1,200m | 20m | |
| 90km | 1,500m | 25m | |
| 100km | 約1,666.67m | 約27.78m | 高速道路 |
| 120km | 2,000m | 約33.33m | |
| 300km | 5,000m | 約83.33m | |
| 320km | 約5,333.33m | 約88.89m | 新幹線(E5系の最高速度) |
「約」は小数第3位を四捨五入した値です。時速3.6kmの倍数(7.2km、18km、36km、72kmなど)は秒速がちょうど整数になります。
時間の表し方(1時間20分は何時間?)
速さの計算で一番間違いが多いのが、時間の直し方です。時間は60で1つ上の単位に上がる「60進法」なので、「1時間20分」を「1.2時間」とすることはできません。分を時間に直すときは60で割ります。20 ÷ 60 = 1/3 なので、1時間20分は1と1/3時間(=4/3時間、約1.333時間)です。
| 分 | 分数の時間 | 小数の時間 |
|---|---|---|
| 6分 | 1/10時間 | 0.1時間 |
| 10分 | 1/6時間 | 約0.167時間 |
| 12分 | 1/5時間 | 0.2時間 |
| 15分 | 1/4時間 | 0.25時間 |
| 20分 | 1/3時間 | 約0.333時間 |
| 24分 | 2/5時間 | 0.4時間 |
| 30分 | 1/2時間 | 0.5時間 |
| 36分 | 3/5時間 | 0.6時間 |
| 40分 | 2/3時間 | 約0.667時間 |
| 45分 | 3/4時間 | 0.75時間 |
| 48分 | 4/5時間 | 0.8時間 |
| 50分 | 5/6時間 | 約0.833時間 |
10分・20分・40分・50分は小数で割り切れないので、分数のまま計算するのがコツです。たとえば時速36kmで1時間20分走った道のりは、36 × 4/3 = 48kmとすっきり出ます。小数の1.333で計算すると47.988kmのように少しずれてしまいます。
逆に、小数の時間を「時間と分」に直すときは、小数の部分に60を掛けます。
1.35時間 → 0.35 × 60 = 21分 → 1時間21分
0.65時間 → 0.65 × 60 = 39分
分と秒の関係も同じです。1分20秒は4/3分、2分30秒は2.5分です。もっと複雑な時間の足し算・引き算は時間計算の電卓が便利です。
平均の速さの求め方とよくある間違い
平均の速さは、「全体の道のり ÷ 全体の時間」で求めます。途中で速さが変わっても、全体としてどれだけの道のりをどれだけの時間で進んだかを考えます。
ここで多い間違いが、速さそのものを平均してしまうことです。次の問題で確かめてみましょう。
×まちがい:(60 + 40) ÷ 2 = 時速50km
行きの時間:120 ÷ 60 = 2時間
帰りの時間:120 ÷ 40 = 3時間
全体の道のり:120 × 2 = 240km、全体の時間:2 + 3 = 5時間
平均の速さ:240 ÷ 5 = 時速48km
時速50kmにならないのは、遅い帰り道のほうが長い時間走っているからです。平均の速さは「時間の長いほう」に引っぱられて、単純な平均より小さくなります。行きと帰りの道のりが同じときは、「2 × 速さ1 × 速さ2 ÷(速さ1 + 速さ2)」でも求められます(2 × 60 × 40 ÷ 100 = 48)。これは調和平均と呼ばれる平均です。
上り:6 ÷ 3 = 2時間、下り:6 ÷ 6 = 1時間
12km ÷ 3時間 = 時速4km((3+6)÷2 = 4.5 ではない)
反対に、同じ時間ずつ走ったときは、速さを足して2で割った値と一致します。時速60kmで1時間、時速40kmで1時間なら、100km ÷ 2時間 = 時速50kmです。「同じ道のり」なのか「同じ時間」なのかを、問題文でよく確かめましょう。
文章題の型(出会い算・追いつき算・通過算)
速さの文章題には、よく出る型があります。どれも「2つの速さを足すか引くか」「長さに何を足すか」がポイントです。
出会い算(向かい合って進む)
2人が向かい合って進むと、1分ごとに2人の間は2人の速さの和だけ縮まります。
1分で縮まる長さ:70 + 80 = 150m
1,800 ÷ 150 = 12分後
追いつき算(同じ向きに進む)
後ろから追いかけるときは、1分ごとに2人の速さの差だけ近づきます。
兄が出るときの差:60 × 10 = 600m
1分で近づく長さ:180 − 60 = 120m
600 ÷ 120 = 5分後
通過算(電車がトンネルや鉄橋を通る)
電車には長さがあるので、鉄橋を「渡り始めてから渡り終わるまで」に進む道のりは鉄橋の長さ+電車の長さです。電柱や人の前を通り過ぎるときは、電車の長さだけ進みます。
(400 + 200) ÷ 20 = 30秒
同じ電車が電柱の前を通り過ぎる時間:200 ÷ 20 = 10秒
流水算(川を上る・下る)
船の速さは、下りでは船の速さ+川の流れの速さ、上りでは船の速さ−川の流れの速さになります。静水で時速10kmの船が、流れの速さ時速2kmの川を下ると時速12km、上ると時速8kmです。
身近なものの速さ一覧
速さの感覚をつかむために、身近なものの速さを時速・秒速でまとめました。値はおおよその目安です。
| もの | 時速 | 秒速 | メモ |
|---|---|---|---|
| 人が歩く | 約4km | 約1.1m | 分速約67m |
| 不動産広告の「徒歩1分」 | 4.8km | 約1.33m | 道路距離80mを1分として計算する決まり |
| ジョギング | 約8〜10km | 約2.2〜2.8m | |
| 自転車 | 約15km | 約4.2m | 街中をふつうにこぐ速さ |
| マラソン男子世界記録 | 約21.0km | 約5.8m | 42.195kmを2時間0分35秒(2023年シカゴの記録) |
| 100m走 世界記録 | 約37.6km | 約10.4m | 100mを9秒58(2009年)の平均 |
| 一般道の法定速度 | 60km | 約16.7m | 標識がない一般道 |
| 高速道路 | 100km | 約27.8m | 区間により120km |
| 新幹線(東北新幹線E5系) | 320km | 約88.9m | 営業運転の最高速度 |
| 旅客機(巡航) | 約900km | 約250m | |
| 音(空気中・15℃) | 約1,220km | 約340m | 0℃で約331m/秒、気温1℃で約0.6m/秒速くなる |
| 地球の自転(赤道) | 約1,670km | 約460m | 約4万kmを1日で1周 |
| 地球の公転 | 約10万7,000km | 約30km | 太陽のまわりを1年で1周 |
| 光(真空中) | 約10億8,000万km | 約30万km | 正確には秒速299,792,458m |
たとえば雷が光ってから音が聞こえるまで3秒かかったら、雷までの距離は約340 × 3 = 約1,020m、つまり約1kmです。光は1秒に約30万km進むので、光ったのはほぼ一瞬で届いていると考えてかまいません。太陽の光が地球に届くまでの時間も、距離約1億5,000万km ÷ 秒速約30万km = 約500秒、つまり約8分20秒と計算できます。
中学理科の「平均の速さ」と「瞬間の速さ」
中学校の理科(3年「運動とエネルギー」)でも速さを学びます。理科では速さの単位をm/s(メートル毎秒=秒速)、km/h(キロメートル毎時=時速)、cm/sのように書きます。「/」は「÷」や「あたり」の意味で、m/sなら「1秒あたり何m」です。
- 平均の速さ:ある区間を一定の速さで動いたと考えた速さ。移動距離 ÷ かかった時間で求めます。算数の速さと同じです。
- 瞬間の速さ:ある瞬間の速さ。車のスピードメーターが示す速さがこれです。ごく短い時間の平均の速さで考えます。
理科の実験では、記録タイマーで台車の動きを調べます。記録タイマーは一定の時間ごとにテープに点を打つ道具で、東日本(電源50Hz)では1/50秒ごと、西日本(60Hz)では1/60秒ごとに打点します。50Hzのとき5打点ぶんは0.1秒なので、その間にテープが3.5cm進んでいれば、平均の速さは3.5 ÷ 0.1 = 35cm/sです。
速さが変わらずにまっすぐ進む運動を等速直線運動といい、移動距離は時間に比例します(道のり=速さ×時間)。時間を横軸、移動距離を縦軸にしたグラフは原点を通る直線になり、その傾きが速さを表します。
速さと比例のグラフをもっと学ぶなら
「道のり=速さ×時間」は、中学1年の数学で習う比例(y=ax)と同じ形です。速さが比例定数aにあたり、時間と道のりのグラフの傾きが速さになります。現役の先生が授業づくりを公開している全国先生お手伝いブログの「【プリント付き】中1数学授業づくり:比例と反比例」のシリーズでは、関数・変域・比例の式から比例のグラフまで、授業の流れと使えるプリントつきで紹介されています。速さの問題を比例として整理したい中学生や、教える先生・親御さんの参考になります。
練習問題10問(答えつき)
問題をタップすると答えと考え方が出ます。上の計算機で答え合わせもできます。
問1 180kmを3時間で走る車の時速は?
問2 分速75mで12分歩いたときの道のりは?
問3 時速48kmで72km進むのにかかる時間は?
問4 秒速15mは時速何km?
問5 時速72kmは分速何m?
問6 200kmを2時間40分で走った車の時速は?
200 ÷ 8/3 = 200 × 3/8 = 時速75km
問7 2.6kmを時速4kmで歩くと何分かかる?
問8 家から学校まで1,200m。行きは分速60m、帰りは分速40mで歩きました。往復の平均の速さは?
2,400m ÷ 50分 = 分速48m(分速50mではありません)
問9 1周1.2kmの池のまわりを、AさんとBさんが同じ場所から反対向きに歩きます。Aさんは分速70m、Bさんは分速50mです。何分後に出会う? また、同じ向きに歩くと、AさんがBさんに1周差で追いつくのは何分後?
同じ向き:1,200 ÷ (70 − 50) = 60分後に追いつく
問10 長さ150mの列車が秒速25mで、長さ850mのトンネルに入り始めてから完全に出るまでの時間は?
関連する電卓
参考
- 文部科学省「学習指導要領」(小学校 算数 第5学年「速さ」、中学校 理科「運動の規則性」)
- 国立天文台 編「理科年表」(空気中の音速、真空中の光速 299,792,458 m/s)
- 国立天文台(太陽と地球の距離・地球の公転)
- Wikipedia「新幹線E5系・H5系電車」(東北新幹線E5系の営業最高速度 時速320km)
- 不動産公正取引協議会連合会(不動産の表示に関する公正競争規約施行規則:徒歩所要時間は道路距離80mにつき1分)
- Wikipedia「速さ」
よくある質問
速さの求め方(速さを求める公式)は?
道のりの求め方は?
時速の求め方は? 時速計算のコツは?
きはじ・はじきとは何ですか?
分速の求め方は? 時速から分速にするには?
時速kmを秒速mに直すには?
平均の速さの求め方は?
1時間20分は何時間ですか?
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最終更新:2026-10-13
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